【脚つり対策】塩分だけじゃない!マグネシウムスプレーのすすめ

脚つり対策にマグネシウムスプレー 運動/自転車

 高い強度で長時間運動すると足がつりませんか?
たまにならいいのですが(良くない)、2024年の5月に3回続けてZwiftで酷い脚つりを経験し、肉離れみたいになって数日痛かったので、これは真面目に対策をしなくてはと調べてみました。
 そこで出てきたマグネシウムスプレーが効きそうと思って試してみたら、それ以降、Zwiftで脚がつってません!スプレー塗らずにZwiftして脚がつっても、スキー後に脚がつっても、スプレー塗るとすぐに治まります。
 また、私は春になると寝ててふくらはぎがつるのですが、つったときにマグネシウムスプレーを塗ると、速効で治まって再入眠出来ます。
 あまりエビデンスがなかったので、正直ここまで効くとは思いませんでした。マグネシウムスプレー、今や手放せません。

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【忙しい人向け】脚つり対策まとめ

  • 普段からミネラルのバランスを考えた食生活を送る
  • 大量の汗をかく運動時にはドリンクでしっかり塩分を補給する(塩分濃度は0.3%。500mlのボトルに1.5g=小さじ1/4)
  • 脚がつることが想定されるライドではあらかじめマグネシウムスプレーを振っておく
  • それでもつりそうになったら追加でマグネシウムのスプレーを振る
  • マグネシウムスプレーは睡眠時やその他の運動後の脚つりにも効果あり
  • ただし、マグネシウムの経皮吸収や脚つり防止に関する科学的根拠は少ない

脚がつる状況とは?私の実体験

私はインターバルがかかるZwiftの2時間位のライドで、終盤になって高強度を踏もうとすると、主に太ももの内側(内側広筋?内転筋?)がつります。
また、高強度・長時間のライドのクールダウン中や終了後に自転車から降りたときにつったり、お風呂に入っているとつったりもします。

なぜ脚がつるのか?原因とメカニズム

脚つり対策には梅干しとか塩分とか言われていますが、脚つり対策のサプリなどを調べると、マグネシウムがフォーカスされた物が多くなっています。
 
マグネシウムは、神経の電気信号の伝導や筋収縮、正常な心拍にとって重要な過程であるカルシウムやカリウムイオンが細胞膜を通過する時の能動輸送の役割を担っているとのこと。

 カルシウムは筋肉の収縮に、カリウムは筋肉の弛緩に関係していて、このバランスを取っているのがマグネシウム

塩分不足でカルシウム過剰に

汗をたくさんかくと、汗と一緒に排出される塩分が不足するので、熱中症対策には塩分補給が重要と言われています。しかし、実は、塩分(=塩化ナトリウム)が不足すると、ナトリウムを補充しようと骨からナトリウムを取り出すのですが、この際に、カルシウムたくさんとマグネシウム少しを同時に取りだしてしまうようです(カルシウム:マグネシウム=5:1)。
カルシウムは筋肉の収縮に関わっているので、カルシウムが過剰となって脚がつってしまいます。 

激しい運動でマグネシウム不足に

激しい運動をすると、尿中にカルシウムとマグネシウムが同じだけ排出されるようです。この場合、塩分が足りている状況でも、尿中に放出されてしまうことによって不足するマグネシウムを骨から取り出そうとして、同時にカルシウムを大量に取りだしてしまうことになります(骨のカルシウム:マグネシウム=5:1)。排出分はカルシウムとマグネシウムが同じだけなので、大量のカルシウムが細胞内に残ることに(単純計算でマグネシウムが全部排出されるとカルシウムが4残る)。
 
カルシウムは筋肉の収縮に関わっているので、この場合もカルシウムが過剰となって脚がつってしまいます
しっかり塩分補給しているつもりでも、長いライドでインターバルが掛かると脚がつるのはそういうわけだったんですね。

 普段の塩分過剰でマグネシウム吸収低下

塩分不足だと骨からナトリウムを取り出そうとして、カルシウムとマグネシウムも一緒に取り出してしまうという話を書きましたが、普段の食事で塩分取り過ぎの場合、塩分がマグネシウムの吸収を阻害するので、体内に貯蔵されるマグネシウムの量が不足することになります。
  以前、山本元喜選手が、イタリアで生活していたら薄味に慣れたので脚がつらなくなったと書かれていましたが、塩分が少なくても大丈夫になったわけではなく、普段の食事が塩分控えめだったので、マグネシウムを十分に身体に蓄えらたと考えられます。

脚つりを防ぐには?具体的な対策

普段の食事は塩分控えめで、ビタミン・ミネラルなどバランスの取れた食事を心がける

まずは普段の生活を見直して、塩分控えめにし、ビタミン・ミネラルなどのバランスが取れた食事を心がけましょう。
食事編で良く書いている、「まごはやさしい」(豆・ゴマ・野菜・魚・しいたけ・芋など)に含まれる食品はどれもマグネシウムを豊富に含んでいるので、是非毎日の食事に取り入れましょう。

また、普段のベースサプリとして、マルチビタミン・マルチミネラルを控えめに飲んでおくことも有効です。
 

運動中の塩分補給を意識しよう

普段の生活では塩分控えめが重要ですが、大量に汗をかく状況では、汗をかいた分の塩分を補給する必要があります。
 
塩分が足りなくなると、骨からナトリウムを取り出そうとしてカルシウムも取り出しちゃうので、骨粗鬆症の原因にもなりそうですよね。。。
ただでさえ自転車は着地などによる衝撃がないので骨が強くなる要素はありません。その上骨からカルシウムが抜けてしまうのは絶対に避けたいところ。
 
以前、糖質補給で研究したように、ヒトは1時間に最大2リットルの汗をかくことがあるとされ、運動してさらっとした汗がかけるようになると塩分濃度は0.3%程度とのこと。
塩分濃度0.3%(750mlなら塩2.25g=1/4の小さじ1.5杯、500mlなら塩1.5g=小さじ1/4)のドリンクを汗をかいた分だけ飲む必要がありそうです。
塩分摂りすぎも良くないので、上手に過不足なく塩分を補給しましょう。

コラム

ガーミンのサイコンEDGE540では発汗量も推定してくれて、ドリンクの量の参考になります。先日2時間ギリギリついて行けるかどうかの強度高めのZwiftに平均温度28度で2時間参加したら推定発汗量が1,400mlでした。このときは750mlのボトル1本で参加していたので明らかに水分補給不足でした(途中で足りなくなった)。
こういうのを参考に、どのくらい水分補給をするかのデータを積んでいくのもいいですね。

マグネシウムスプレーで素早く対処

脚つり対策で調べていると、マグネシウムのスプレーが出てくるのですが、マグネシウムって経皮で吸収されやすいらしいです😮。
 
各種スポーツ用マグネシウムスプレーの成分を見てみると、主成分は概ね塩化マグネシウム(にがり)。濃度は20%~50%位で作るといいらしい。
もしかして自作できる?と思ったものの、水以外の溶媒が入っているものが多く(比率不明)、これで皮膚からの吸収性か展着性を高めている気がします。
 
溶媒が水だけと思われる物は値段は安いのですが、ピリピリしたなど、皮膚刺激に関するコメントが多くなっています。また、論文によると、クリームでは皮膚吸収性が認められたけど、水のスプレーではほとんど見られなかったとあり、溶媒は結構重要そうです。
 
そこでいったん自作は諦め、とりあえず、まずはお値段はそこそこするけど評価が高かったスポーツ用の製品を買って試してみたところ、Zwiftのインターバルが掛かる2時間ライドの終盤、つりそうになったところで、ペダリングしながらスプレーしたら、その瞬間に脚が軽くなった
 
皮膚から吸収されるまでに少しは時間が掛かると思うのでそんなにすぐに効くはずはないんだけど???
もしかしたらプラセボかもしれませんが、結局ライド最後まで脚がつらなかったし、自転車から降りても脚がつらなかったし、お風呂に入ってても脚がつらなかった!
その後、いつも脚がつるライドではあらかじめスプレーをしておき、それでも最終盤に攣りそうになったら塗り足すという運用をしたところ、何と、1年後の2025年5月現在まで、Zwiftで脚がつることはなくなりました!
 
こういうスプレーは成分表示はあっても、塩化マグネシウムが何パーセント含まれているか分からない物が多いです。また、経皮での吸収力などを高めるために溶媒が工夫されている場合も多いので自作で同程度の効果を得るのは難しそう。
 
1本使い切って、もう少し価格が安いものを買ってみました。
こちらはちょっとべとつくかなという感触ですが、こちらも脚つり対策には有効でした。
(順次他のも試してみますが、なかなか無くならいんですよね)

必要に応じてスポーツ用のマグネシウムサプリもアリ?

「運動中の塩分補給を意識しよう」に書いたとおり、たとえ塩分が足りていたとしても、高強度の運動をすると、筋肉中のマグネシウムが不足し、カルシウムが過剰になって脚がつってしまうこともあるようです。
 
このためマグネシウムを補給すると良いのですが、つりそうになってから飲む場合、口から補給した物は全身に配られるのか、ピンポイントでつりそうなところに届くのかどうか不明だし、不足している細胞が選択的に吸収するにしても時間が掛かりそう
 
また、あらかじめ飲んでおくにしても、有名どころの足つり対策製品のマグネシウム含有量を調べてみたら125mg~200mgで私が普段飲んでいるマルチミネラルに含まれている量とさほど変わらないので、さらに飲んで良いか、効果があるか不明です。体内のミネラルバランスを保つため、過剰に摂った物は腎臓に負荷を掛けつつ排出されるので、マグネシウムローディングとかは出来ないはず。こういうのは過剰摂取も気になるところだし。(マグネシウムは下剤に含まれる成分でもあり、多すぎるとお腹を下す危険性があります)
なお、サプリメントによるマグネシウムの追加の上限は1日300mgとされています。

と言うことで、基本的には塩分控えめでミネラルバランスを考えた食生活をして、足りない分はマルチミネラルなどのサプリで補充して、普段から体内のミネラルバランスを整えておくのがいいと思います(対策1)。

なお、スポーツ用の脚つり対策のサプリは気軽には飲みにくいお値段(1回200円位)です。
普段の食生活に自信が無かったり、ミネラル分のサプリなどを飲んでいない場合で、決戦レース用などであれば脚つり対策用のサプリを飲んでみるのもありだと思います。
(出来れば普段から食生活に気をつけて欲しいけど。。。)
 
お値段が問題ならお得意のマグネシウムが含まれる粉を単品で買って何とかしようかとも思ったんですが、脚つり対策サプリに含まれるマグネシウムは水酸化マグネシウムで、通販で見つけられないんですよね。
ミルマグという便秘薬の主成分が水酸化マグネシウムのようですが、100mlあたり12gもの水酸化マグネシウムが含まれていて、必要量1回あたり100~200mgだけ飲むのは難しそう(水の1滴は0.4mlと言われているので、1滴でも480mg。作った飲料を1/3だけ飲んで残りを捨てれば。。。)。
 
マグネシウムは種類によって腸からの吸収率が違います。それ以外の入手しやすい塩化マグネシウム(にがり)はネットを調べた限り効くかどうか不明、便秘薬に多く使われている酸化マグネシウムは効くという情報もあるけどスポーツ用としてどれくらい飲むのがいいのか不明、硫酸マグネシウム(エプソムソルト)は入浴剤として使っている例が多く経口で使用している例は少ない。。。
 
ということで、私はサプリ(自作含む)で補給するのはいったん棚上げしました。 

根拠はあるの?

 国立健康・栄養研究所によると、マグネシウムの経皮による吸収率は不明、塗布した場所でマグネシウムが過剰となる危険もあり、外用での硫酸マグネシウムの長期利用により肌にダメージをもたらすおそれがあるとのこと(元記事が削除されてしまいました)。
 
アメリカ国立衛生研究所では、マグネシウム(クリーム)は皮膚から吸収されて血中マグネシウム濃度を上げる可能性はあるが、さらなる研究が必要であり、経口摂取に代わるものではないとしています。

 
医療的には経皮でマグネシウムが吸収されているとされている文献もあるようです。


 英語を含めて検索してみましたが、経皮でスポーツの脚攣りに効果があるという論文ベースの記事は見つけられませんでした。


【まとめ】脚つり防止は普段の準備とマグネシウムスプレー!


昨年5月、暑くなってきてZwiftで脚が攣るようになってきたんですが、実はボトルに塩を入れてなかったんですよね。
冬はそれほど汗をかかないので、それで足りていたのかもしれませんが、やはり汗をかく時期のボトルに塩分は必要なようです。塩分取り過ぎも高血圧などが怖いのですが、運動の時は塩分3%でドリンクを作った方が良さそうです(その分、普段の食生活を減塩で!)。
 
マグネシウムは普段の食事と不足分をマルチミネラルなどで補ってミネラルバランスを整えておきましょう(摂りすぎに注意!)。
 
科学的根拠はいまいち見つけられないのですが、それでも脚がつりそうになったら、マグネシウムスプレーを試してみるというのはありそうです。私の場合は効果絶大でした。
 
国立健康・栄養研究所のHPにあったように、皮膚ダメージがないかどうかは注意して観察していますが、私の場合は特段問題は生じていません。
経皮で吸収させるのはアレルギーの原因になるのが心配ですが、マグネシウムのアレルギー情報は検索できなかったので大丈夫かなぁ。。。

もう手が離れつつある娘二人と夫と暮らしています。残業あり、出張ありのフルタイムのお仕事。ダイエット目的で自転車に乗って得られたものは痩せただけではありませんでした。

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