普段運動をしていない人なら、40歳を過ぎたころから、ガクッと体力の衰えを感じたりするのではないでしょうか。
そして、このまま歳をとっていくのかなとふと考えてしまったり。。
一方、自転車のレース会場に行くと、まぁ、50歳台はまだ全然現役!
60超えても、若い人に走りで負けないおじ様がたくさんいます。
(残念ながら、60台の女性はあまり見ませんが。。)
このおじ様たち、肌の色つやもよく、身体の張りもあって、姿勢もピシッとしていて、ものすごく若く見えるんですよね。
そう、自転車はダイエットだけではなく、優れたアンチエイジング効果があるのです。
ここでは、自転車のアンチエイジング効果について、ご紹介します
体力の衰えとは
体力が衰えたなと思うときはどんな時でしょうか
(あ)ちょっと階段を上っただけですぐに息が切れる・脚が重くなる。
(い)少し長く歩いたり立ったりしているとすぐに座りたくなる。
(う)寝てもなかなか疲れが取れない。
(え)腰が痛い、肩が痛いなど、あちこち痛いところが出てきた。
(お)立ち上がる時などふとした動作をするのにどっこいしょなどの掛け声が必要になってきた。
これらの現象は、以下の4つの原因に集約されます。
①筋力の衰え(あ、い、え、お)
②持久力の衰え(あ、い)
③回復力の衰え(う)
④柔軟性の衰え(え)
ということは、これらを解決すれば、体力の衰えも解決できる!
そう、そして、そのためには自転車が最適なんです。
体力の衰え対策として自転車が効果的な理由
自転車の他に考えられる運動として、ジョギングがあります。
ジョギングは筋力・持久力・回復力に効果があって、手軽にできるのでいいのですが、ジョギングは膝や足などに故障が出やすいのが欠点です。
水泳も筋力、持久力、回復力に対して効果があると思います。また、呼吸系を鍛えたり、肩を柔軟に動かしたり、肩回りの筋肉を鍛えたりと自転車にはないメリットもあります。
しかし、水泳はプールに行くのが面倒で続けにくいというのが欠点です。
筋トレは筋力と回復力に効果があると思いますが、持久力という点では自転車が優れています。
また、自宅での自重筋トレが続けられる人は多くないし、ジムに通うのも面倒ではないでしょうか。
自転車による運動は、これから述べるように、筋力、持久力、回復力の衰えに対してとても効果があります。
さらに自転車は、
- 家を出たらすぐに運動が開始でき、自宅でも運動できるというお手軽さ
- ちょっと遠くのカフェまで行ったりと運動以外の目的が持ちやすく続けやすい
- 膝などへの負担が少なく、故障しにくい
と、メリット満載ですね。
筋力の衰え対策としての自転車
体力の衰えの多くの原因が筋力の衰えになっていますね。
何もしないと、脚の筋肉は20歳から直線的に減っていきます。
でも大丈夫。
筋肉はいくつになってからでも増えるんです。
お尻と太ももの筋肉が鍛えられる
自転車のペダルを漕ぐという動作により、筋肉がついてきます。
そして、自転車を漕いでつく筋肉は、太ももの筋肉だけではありません。
自転車のペダリングで一番使いたいのは、お尻(大殿筋)から太ももの後ろ(ハムストリングス)です。
太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)は、重いペダルを踏みこむときに使いがちですが、こちらはさほど意識しなくていいでしょう。
お尻と太ももの筋肉が鍛えられると、階段の上り下り、いすから立ち上がったりなどの動作が楽になってきます。
姿勢を維持するインナーマッスル(腸腰筋)が鍛えられる
自転車を漕ぐためには、ペダルが上に来るまで足を持ち上げなくてはいけません。
この時に使われる筋肉が、下腹のあたりにある腸腰筋という筋肉です。
腸腰筋がしっかりしてくると、歩行の時に足を上げる動作がしやすくなり、ものにつまづく危険性が減ります。
また、腸腰筋は骨盤と背骨を安定させ、姿勢を維持する筋肉なので、腸腰筋がしっかりすることによって、良い姿勢を保つのが楽になります。
姿勢を維持するインナーマッスル(脊柱起立筋)が鍛えられる
自転車に乗っていて鍛えられる筋肉は、ペダルを漕ぐときに必要な筋肉だけではありません。
自転車は2輪のバランスの悪い乗り物なので、この上で立ち漕ぎをしようとしたり、強い力で踏み込んだりしたときに身体を安定させるために、背骨の脇の筋肉(脊柱起立筋)が鍛えられます。
腸腰筋と脊柱起立筋を鍛えることで、姿勢をピシッと保つことができるようになり、腰痛や肩こりの防止にもなります。
持久力の衰え対策としての自転車
呼吸器・循環器系が鍛えられる
ちょっと階段を上っただけで、すぐに息が切れるのは、呼吸に関連する筋肉と、心臓や循環器系の衰えが原因です。
すごく楽というペースより、少しだけ頑張った感じで自転車を漕いでいると、自然に呼吸に関連する筋肉や、心臓の筋肉が鍛えられ、毛細血管が増えて、楽に全身に血液や酸素を送れるようになってきます。
このようにして心肺機能が鍛えられると、ちょっと信号でダッシュしても、階段を駆け上がっても、息が上がらなくなってきますよ。
筋持久力が鍛えられる
ちょっと階段を上がっただけで脚が重くなってくるのは、筋肉が力を発揮できる時間が短くなっているせいです。
これは、心肺能力が衰えて、筋肉に酸素が届けられなくなっているのに加え、筋肉を動かすエネルギーの生産工場であるミトコンドリアが減ってくるためです。
運動をして、筋肉でたくさんエネルギーを使うと、脳からもっとエネルギー工場を増やすようにという指令が出て、エネルギー工場であるミトコンドリアが増えていきます。
エネルギー生産工場が増えると、長時間運動しても筋肉のエネルギーが枯渇しなくなるので、筋持久力が鍛えられるのです。
回復力の衰え対策としての自転車
抗酸化力が鍛えられる
歳をとると、疲れが取れにくくなったなぁと思いますよね。
疲れの正体は、活性酸素よって、細胞が傷ついていることによるものです。
これは、運動によって筋肉の細胞が傷ついているだけではなく、脳の細胞も傷ついていることです。
一日仕事をして疲れたなどは、脳の細胞が活性酸素によって傷ついたことによる疲労と言われています。
若いときには、抗酸化力が高く細胞が傷つきにくいうえに、細胞の修復能力も高いので、疲れにくいし、すぐに回復します。
運動による筋肉疲労もそうだし、仕事で徹夜しても平気だったし、週末にちょっと寝たら回復したし。
活性酸素は活性酸素を除去する酵素によって無害化されるのですが、加齢によってこの酵素が減ってくるために、抗酸化能力が衰えてくると考えられています。
参考: 酸化ストレスと健康
活性酸素は疲労だけではなく、多くの老化現象の原因となっています。
一方、運動によって酸化ストレスにさらされると、抗酸化能力が上がると言われています。
抗酸化力を鍛えると、疲労回復力だけではなく、アンチエイジング効果も発揮されます。
自転車だけではできないアンチエイジングとは
柔軟性の衰え対策
自転車を漕ぐ場合、ペダルが上に来るところまで足を上げないといけないので、股関節の柔軟性が求められます。
しかし、残念ながら、自転車は大きく動かすのは股関節だけなので、柔軟性の衰え対策にはあまり向いていませんね。。
ここは、自律神経を整える意味でも、ヨガ的ストレッチを習慣化して、柔軟性の衰え対策にしてください。。
骨粗しょう症への備え
歳をとると、骨密度が減ってきて骨折しやすくなるのですが、残念ながら、自転車は、骨粗しょう症対策にはなりません。
骨密度を上げるためには、骨への振動が必要なのですが、自転車は膝などにやさしい代わりに、着地などの衝撃が全くないからです。
骨密度を上げるためには、ランや縄跳びなど、地面からの着地の衝撃を受ける運動が必要です。
トライアスロン最強か
自転車では、柔軟性と骨粗しょう症への対策ができないと書きましたが、私は最近、シクロクロス1舗装されていないコースで行われる自転車の障害物競走。自転車を担いで走ったりすることもある。に挑戦して、その練習の一環でランを取り入れています。
これで、骨粗しょう症対策にならないかな。。
(とはいってもランは駅までの1km程度の往復だけなんですが。)
実は、トライアスロンは、水泳で肩回りの柔軟性が求められ、肩回りの筋肉がついて、ランで地面への着地の衝撃があるので、アンチエイジングのスポーツとしては最強だと思います。
しかし、時間がない中で、3種目も練習できないのがネック。
定年退職して暇になったらやるかもww
ただ、激しすぎる運動は、活性酸素の影響も大きいし、肝臓や腎臓など身体へのダメージも大きいんですよね。
3種目やるのはいいけど、競技としてレースに出るには激しすぎる運動の部類だなぁ。。
まとめ
自転車による運動は、ダイエット以外にもアンチエイジング効果もあって素晴らしいです。
筋力、持久力、回復力の衰えに対してとても効果がある
家を出たらすぐに運動が開始でき、自宅でも運動できるというお手軽さ
ちょっと遠くのカフェまで行ったりと運動以外の目的が持ちやすく、続けやすい
膝などへの負担が少なく、故障しにくい
さらに素晴らしいことに、どんなに年をとってから始めても、確実に効果が得られます。
もちろん、若いうちに始めたら、それを維持すればいいので、さらに効果的。
もはや、自転車に乗らない理由はないですね!
ただし、ゆるい運動だけしていても、これらの効果は発揮されません。
楽な範囲よりちょっと頑張ったところで乗ることによって、アンチエイジングを目指しましょう。